イタリア旅行記 3日目 ベネチア

ベネチア 落ち着いたホテル

ベネチアで泊まったホテルの部屋はかなり広くてベッドが3つ。
現代的だったミラノのホテルと比べて、室内の装飾も歴史を感じる。
壁紙もベッドもピンク色でかわいらしい。
こじんまりとして落ち着くホテルだな。


起きだしてゆっくり外の景色を眺めた。
ホテルは大運河沿いに建っているが、私たちの部屋は残念ながら2階の中庭側。
でも部屋の窓から1階の屋根の上に出られた。
まだ夜が明けたばかり。朝の陽射しが隣の建物をゆっくり照らしている。
深呼吸すると澄んだ空気が鼻に抜けて、とても気持ちいい。


朝ご飯を食べにレストランへ。
ロビーは狭いけれど、とても豪華なシャンデリアがある。ベネチアングラスかな?
建物自体は古い感じ。少し建てつけが悪いところも。
レストランはすでにお客さんでいっぱい。
なんとか空き席を見つけてすべりこんだ。

いざ、ベネチア観光へ!

ベネチア中心部へはチャーター船で向かうらしい。
スーツケースをホテルに預けて、少し離れた船着場へ。
運河沿いはもう多くの人が出ていて、ベネチアの人たちの普段の生活が垣間見える。
たくさんの野菜を乗せた船がいた。


船に乗り込み、大運河を離れてジュデッカ運河方面へ。
にぎやかだった人通りも少なくなって、寂しい雰囲気になってきた。
だんだんと運河が大きくなって、ベネチアの街が小さくなる。
遠くから眺めると、あちこちに鐘楼や教会がある。どこもかしこも古い建物ばかり。
とても雰囲気がいいなあ。


船はサンマルコ広場の近くの桟橋についた。
対岸にはサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会が見える。
ここの教会越しに見る夕日がすごくきれいだということだ。いつか見てみたいな。

ためいき橋とドゥカーレ宮殿

桟橋からドゥカーレ宮殿へ。降りてすぐの場所は広場になっていてとても広々。
まだ朝早いので観光客も少ない。
途中の橋を渡ると、ためいき橋が見えた。さっそくパチリと記念撮影。
建物と建物をつないでいる橋。思ったより高いところにある。


宮殿の中はすごい装飾で、金であちこち彩られまぶしいくらい。
とくに天井の装飾がすごくて、一生懸命見上げていたら首が痛くなってしまった。
天井や壁一面に大きな絵が描いてある。もう何百年もこのままだったんだろう。
そのころには貴族が、今私たちがいるところと同じ場所に立っていて…。
なんだか不思議な感じがした。
この建物は時代の移り変わりを見てきたんだなあ。


謁見の間を抜け、とても大きな部屋に出た。昔はここで裁判を行っていたそうだ。
大きな絵がたくさん掲げてある。
続いていろんな武器が展示された部屋へ。ここから牢獄につながっている。


牢獄に向かう廊下の途中に、さっき見たためいき橋がある。
宮殿から通ったためいき橋は普通の廊下と同じようで、
窓から外を覗いたら、かろうじてここが橋の上だとわかる程度。
暗く細い廊下で、囚人の気分になってためいきをついてみた。はぁ。


牢獄は暗くて狭い。脱走しようと壁を掘った跡もあって、
当時の囚人はどんな気持ちでここにいたんだろうか?と想像したりした。

ベネチアングラス

ドゥカーレ宮殿の観光をしたあとは、ベネチアングラスの工房へ。
サンマルコ広場の横を抜け細道を通ったが、ガイドさんについていくので精一杯。
通り沿いにはおもしろそうなお店がたくさん。
ベネチアならではの狭い道にも興味がある。もっと街をゆっくりみたいなあ。


工房では作っているところをちらりと見せてもらって、あとはショッピング。
お店の人はとても日本語が堪能だ。日本人のツアー客はほとんどここに連れてこられるんだろう。
ベネチアングラスは弱そうに見えるけれど、実はかなり衝撃に強いらしい。
母親は、お土産に小さいグラスを2つ購入。
「しっかり包むのでダイジョウブ!」とイタリア人。たしかに日本に着くまで無事だった。

サンマルコ広場

サンマルコ広場では少しの間自由時間がとれた。
昼前になって、広場はたくさんの観光客でいっぱい。とても賑わっている。
お土産を売っている屋台もでてきていて、見ているだけでおもしろい。


添乗員さんが鐘楼に登るのがオススメというので、さっそく列に並んでみる。
でもたくさんの観光客でなかなか前に進めない。
結局、自由時間ギリギリになっても入れそうにないのであきらめた。
のぼりたかったなあ。


残り時間でお土産物を探した。ベネチアングラスのお店でかわいいブレスレットを発見。
友人たちに買って帰った。もっとゆっくり見たかった!
ゴンドラ遊覧の時間が迫っていたので急いで集合場所へ。

ゆったりゴンドラ遊覧

ゴンドラは6人乗り。小さいのでけっこう揺れる。おっかなびっくり、へっぴり腰で乗り込んだ。
メモリアルオプションを指定していた新婚さんたちは、2人きりでゴンドラへ。
いい思い出になるだろうな。


乗り場を出発して、ためいき橋の下へ。
たくさんの観光客が橋の上から眺めていたので、みんなでチャオ!と手を振ったら
あたりにいた人たちも笑顔でチャオ!と返してくれた。
一緒に乗った人たちとまずは楽しく記念撮影。
こうやってみんなで和気藹々と乗るのも楽しい!


船はどんどん狭い運河へ入っていく。観光客が少なくなって、住宅地っぽくなってきた。
洗濯物が干してあったり、ゴミがおいてあったり。生活感があるなあ。
ベネチアの住民らしき人が増えてきた。
こっちが手を振ると手を振りかえしてくれる。


ゴンドラ使いの船員さんはとても操縦が上手で、船と船の間の狭いところも
足でえいっと勢いをつけて通り抜けていく。あまりの鮮やかさに、思わずみんなで拍手!
船員さんは少し機嫌が良くなったみたいで口笛を吹いてくれた。
建物の間から太陽の光が運河にすこしずつ落ちている。
ゆらゆらゴンドラに揺られていると、時間がゆったりと流れているようで気分が落ち着いた。
このまま船であちこち行きたいな。

魚料理に舌鼓

続いて、すこし遅めのお昼ごはん。
街に戻ってレストランへ。店の入口には魚が氷にグサグサ刺さっているディスプレイが。
ここは魚がおいしいお店らしい。


メニューはトマト味のフェトチーネと魚介類のフリッター。
海老を食べるとぱりぱりとしている。イカもやわらかい。
海の味が口に広がった。決して磯臭くなく、適度な塩加減でおいしかった。
一緒に頼んだ白ワインが進んで、またもやほんわか気分に。


楽しい気分になったが、ここでベネチアとはお別れ。
またチャーター船でホテルに戻る。
結局、サンマルコ広場の鐘楼にも登れなかったし、リアルト橋も大運河も見ていない。
ちょっと心残りのベネチアの旅だった。またいつか来てゆっくり滞在してやる!


ホテルに戻って荷物を受け取り、サンタルチア駅近くでバスに乗り込んだ。
バスは一路フィレンツェへ。