イタリア旅行記 3日目 フィレンツェ

大渋滞のフィレンツェ

アウトストラーダ(高速道路)を通って、フィレンツェへ。
街に近づくにつれて車は大渋滞。ちょうど夕方の帰宅ラッシュとかぶってしまった。

日本とは違って、イタリアでは割り込みはあたりまえ。
車線の間を走ってどんどんと割り込んでくる。
運転マナーの悪さにびっくり。
広島も悪いと言われるけど、イタリアの比じゃないなあ。


車の量の多さにみんなで驚いていると、
割り込んできた車が、私たちの乗っているバスとちょっと接触してしまった!
運転手さんはもうプンプン。だって、私たちの乗っているバスはベンツ製なのだ。
車を道の端に止めて相手の車のところに行き、わわわわーと早口でまくし立てる。
でもそのうち笑顔になって、最後は相手の運転手さんと握手。
何が起こったのかよくわからないけれど、話し合いはついたらしい。
たいしたことがなくて、みんなで胸をなでおろした。

ミケランジェロ広場から見た街

添乗員さんの機転により、本当は翌日回る予定だったミケランジェロ広場に
一足早く訪れることに。バスを降りるとちょうど夕暮れ時で、
まだ観光客がぱらぱらといた。絵を売っている人もいる。


ここにはミケランジェロダビデ像のレプリカが置いてある。
私はダビデ像が前から好きで、この旅で本物を見ようととても楽しみにしていた。
ひとまずレプリカだけど、ダビデと対面。
目線より高いところにあって、予想よりも大きかった。
夕暮れの陽射しが逆光となって、ダビデがシルエットで浮かび上がる。
時間の関係でゆっくりは見られなかったけれど、明日からの観光が楽しみになった。


次に街が一望できるポイントへ。
フィレンツェの街が夕暮れの光に照らされて、ぼんやりとかすんで見えた。
この日は雲が多かったけれど、もし夕焼け空だったら息を呑むほど美しかっただろうな。


遠くにドゥオモのクーポラと鐘楼が見える。
影にしずむ街並と、光に照らされてキラキラ輝く川面の対比がきれい。
テレビでは何度も見た風景だけど、実際に自分の目でその風景を見られるなんて。
こうして旅行に来られたことが嬉しくて、感動ひとしおだった。

夕食はビステッカ

バスはフィレンツェの街中へ向かった。
バスを降りて、みんなでぞろぞろと歩いて夕食をとるお店へ。
あちこちにお店のネオンサインがあって、店の明かりが石畳の道を照らしていた。
雰囲気がいいなあ。


夕ご飯は、フィレンツェ名物のビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ
お店のおじさんが大きな肉の塊を手際よく切り分けてくれる。
イタリアでは1kgからでないと注文できない店もあるらしいけれど、
私たちは旅行者用のコースで500gだった。


トスカーナワインを片手にさっそく食べてみる。
切ると肉汁がじゅうっと湧き出してくる。
和牛はとろけるような感じだけれど、この肉は少々弾力がある。
かといって決して固いわけではなく、しっかり中身が詰まっているといった感じ。
噛むほどにおいしい味が染み出してきた。ワインとも良く合う!
残念なことにこの日は少し体調が悪かったので全部は食べきれなかった。
また元気なときにたっぷり食べたいな!

ホテルへ

夕食を満喫して、ホテルへ向かう。
今回泊まるホテルは中心部から離れたところにある。
もうだいぶ車が少なくなった道を抜けて、住宅地のほうへ。


ホテルの前は路上駐車の車がたくさんで、大きなバスで通るには少々狭かった。
でもホテルの従業員さんは、もっとこっちに寄せろ!と指示してくる。
運転手さんは「I hate him!」とか言いながら、なんとか指示どおりに停めきった。
「さすが!」とみんなで盛大な拍手をしたら、運転手さんも上機嫌に。
夕方に事故をしたことなどすっかり忘れてしまったみたい。ニコニコしていた。


ホテルは改修したばかりで、部屋の中は現代風でこざっぱりとしている。
明日はフィレンツェの街を一日観光だ。フリータイムもある。
お茶を沸かして飲みながら、母親とどこを観光するか最終計画を立てた。